今日の一曲 No.5:ストラヴィンスキーの「火の鳥」

「今日の一曲」、ここのところジャズが続いたのでクラシック音楽を・・・と言っても20世紀に入ってからの作品でと思う。

で、今日の一曲、第5回は、ストラヴィンスキー作曲、「火の鳥」だ。

 

ここでは音楽の蘊蓄をあれこれ書かないことにしているが、簡単に紹介させてもらう。

ロシアの民話をもとにしたバレエ音楽で、セルゲイ・ディアギレフの依頼で、ミハエル・ホーキンスが振付け・台本を書いた。このときストラヴィンスキーも加わって曲を仕上げた。これが「火の鳥」の全曲版(1910年版)として演奏されている。「火の鳥」は他に組曲として、1911年版、1919年版、1945年版とある。

後に日本でも、バレエ「火の鳥」のストーリーに刺激を受けた手塚治虫さんが、漫画で「火の鳥」シリーズを描き上げている。アニメになった作品もある。

と、これくらいにしておこう。

 

実は、私、大まかなストーリーを知るだけで、バレエ「火の鳥」も、手塚治虫さんの漫画「火の鳥」シリーズも読んだことがない。アニメ化された作品を10年以上前?に一度観たことはあるが、記憶にその多くを留めているわけでもない。

組曲の「火の鳥」は聴いたことがない。

私が好んで聴くのは、全曲版(1910年版)のみだ。

 

写真は、小澤征爾指揮、パリ交響楽団で1973年頃に出されたLPレコードだ。私が持っているレコード盤やCDの中では勝手ながら一番好みの演奏がこれだ。

 

ただただ、音として楽しんでいる。大まかなストーリーが頭の隅に入っているだけで、何となく情景を浮かべながら聴くこともあるが、大抵この曲を聴くときは、脳みそを働かせずに空っぽにしたいようなときだ。思考を働かせずに音に触れていられる一つだ。何も考えないで時を過ごせる心地良さを運んでくれる。

私は多くの場合、どうしても音楽を聴くと、音の構成や分析をし始めたり、自身の心持ちをコントロールするために何らかの方向へ想いが働いて、音楽に聴き入ってしまうタイプだ。「火の鳥」は、私が聴く音楽の中では貴重な一つかも知れない。

私を「無」に近い状態にしてくれる音楽、これを今日の一曲として、ストラヴィンスキー作曲、「火の鳥」(全曲版:1910年版)を挙げさせていただいた。