今日の一曲⑯:ニューイヤー・コンサート2002「ラデツキー行進曲」

「今日の一曲」の16回目、新年を迎えたところでもあり、ヨハン・シュトラウス (Ⅰ 世)作曲、「ラデツキー行進曲」をと思う。

 

ウィーンフィルハーモニー管弦楽団による元旦の「ニューイヤー・コンサート」、その恒例のアンコール曲も終演の曲が、「ラデツキー行進曲」だ。

・・・などいうことは、クラシック音楽ファンでなくても知る方は多いと思うが・・・一応。

 

2017年、ニューイヤー・コンサート史上、最年少35歳で指名を受けた指揮者はグスターボ・ドゥダメル。彼は常に楽し気な雰囲気で清々しい気持ちになる元旦のコンサートを届けてくれた。個人的に知る中ではとても好印象のニューイヤー・コンサートだった。

 

もう一つ、とても印象に残っているニューイヤー・コンサートがある。

2002年のだ。日本人の指揮者が初めて指名され、このステージに立った。指揮者、小澤征爾。

この日は、テレビの生放送を視聴した。

それ以前の数年間は年末・年始も忙しく何かをしていたりで、後から録画で視聴することもあったが、2002年はゆっくりと元旦を迎えていた。

 

そう、もう病気が発症し始めていたこともあってだ。通院して2ヶ月くらい経過していた。

 

小澤征爾なる指揮者がそれまでに痛い目にも遭いながらも、辛かった時期さえも、果敢に、日本人に西洋音楽の良さを伝えようと、日本人演奏家のレベルアップの為にあらゆる機会に挑んできたことを、勝手に想像しながら、ニューイヤー・コンサートのステージに立つその姿と演奏を視聴していたのだった。

 

お決まりのアンコール曲、まずは「美しく青きドナウ」。そして、もう1曲、終演の曲「ラデツキー行進曲」の演奏がはじまった。

 

小澤征爾のこの時の「ラデツキー行進曲」は、たっぷり目(遅め)のテンポだった。

会場客席の手拍子と共に、「確りと一歩一歩進むぞ!」と言っているかのように感じる演奏だった。

「少々厄介そうな病気を抱えたなぁ~」という思いで日々を過ごしていた私には、この「ラデツキー行進曲」の演奏はそうにしか聴こえなかった。心が晴れ晴れとしたのを最近のことのように憶えている。

 

CD(上の写真)が発売されて直ぐに買いに行った。購入後に、このCDをあまり聴きはしなかったのだが・・・。まぁ、テレビで視聴したときの演奏がよほど印象深かったか、そのときの感情を大切に閉まっておきたかったのか?ん〜、よくは分からないが・・・。

ただ、ここ3〜4年前くらいからは、新年を迎えて、その年のニューイヤー・コンサートをテレビで視聴したあとに、あらためてこのCDを聴くようになった。2017年もだ。

 

当時、病気を抱えた不安の中、「ゆっくりと確りとした一歩一歩」を届けてくれた、小沢征爾指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサートから、「ラデツキー行進曲」を、「今日の一曲」として紹介させていただいた。